でびでび・でびる様と芝浜

いろいろ時間は空いたけど、とりあえずでびる様をずっと見ていた。
生きている限り、生活の中で気分や精神的な変化は起こるもので、その変化によって見るVtuberが変わってくることもあります。
そんな中でも私は幸いなことに、でびる様を見続けることが出来ています。
でびる様は博識で機転が利き、いろんな状況でうまくペルソナを使い分け、楽しさを演出してくる。
そこが尊敬するポイントなんですが、どうも最近を見る限り、健康に支障をきたすくらいに酒好きで、そこが玉に瑕ともいうべきところ。
おそらく、今日もでびる様はお酒を飲んでいることでしょう。
そこに来て契約者が言うのです。

「でびる様、そろそろお酒を飲むのはやめたほうが。もう10日も続けて飲んでるではありませんか」
でびる様はそれを受けて「お酒がおいしいんだから仕方がないでしょ!それに、楽しい気分の僕を見ていたほうが契約者だって楽しいでしょ?」といいます。

契約者「でも、私はこれからもずっとでびる様を崇拝していたいのです。でびる様のお体が悪くなったら、でびる様だって楽しくないではありませんか」
それを聞いたでびる様は実に名残惜しそうに、しぶしぶお酒を飲むのをやめました。

でびる様は「もういい、じゃあ寝る!ではな!」と言って契約者の前から去り、考え込みました。
何で契約者は僕がお酒を飲んでいるのを邪魔するんだ。
そうだ、配信でお酒を飲めば、契約者たちも満足するだろう。
そう考えたでびる様は早速、お酒を飲む配信を始めました。
すると
赤青黄色のスパチャの嵐、イカれたメンバーも乱舞しています。

朝起きたでびる様、昨日の楽しい雰囲気を楽しもうと、アーカイブを探します。
しかし、いくら探しても配信アーカイブがありません。
契約者に聞くと「昨日は配信がありませんでしたよ。楽しみにしていたのに」
そんなはずはない、月曜日は基本的に定期配信のはず。
昨日は通常通り配信をしたはずだ。

契約者「でびる様、もしかして、お酒を飲みすぎて記憶が…!?」

契約者の言い方は気に食わないものでしたが、心当たりはそれしかありません。
しかしでびる様は念のために聞きます。
「おい、契約者おまえ、BANを隠しているとかアーカイブ非公開にしていたりしないだろうな?」
「そんなことは…、みんな、でびる様のお姿を見たいに決まっているじゃありませんか」

しかし、どれだけ探してもアーカイブらしきものは見つかりません。
不本意ですが、これに気が咎めたでびる様は、酒をあまり飲まない配信をすることにしました。
もともと機転も利き博識なでびる様。楽しい雑談、面白いゲーム配信、数々の禁酒配信や映画企画、コラボを成功させ契約者もどんどん増えていきました。

3年もしないうちに3Dの姿での顕現、映画化決定、原作者としても頭角を現し始めます。
そんな右肩上がりの活躍を続ける日々、契約者がでびる様に言います。

契約者「実は、でびる様に言いたいことが……」
でびる様「ん?なんだ契約者」
契約者「3年前の定期配信なのですが、youtube上ではありませんが、まだアーカイブが残っております」
でびる様「はぁ!?にゃーんで!!?」

契約者「あの日の配信はとても楽しかったのですが、お酒を飲む量が尋常ではなく、なんだかいろいろすごかったので、でびる様の沽券に関わると思い、封印したのです」
でびる様「おい…!いや、でもそうか…まあ、健康が一番だしな、結果的にまあ悪くなかったといっておこう、べつにまあそんな?今とそんな変わりなかったと思うけどね、つーん」

契約者「本当に申し訳ありません。でも、今日は晴れの映画の公開日。祝いもありますし、おいしい日本酒、焼酎、リキュールをたくさん用意しました。肉も魚もおいしいおつまみ類もありますよ。おいしい食レポ・お酒のみ配信を始めませんか?」
でびる様「マジで!?ご苦労!!お肉だ!お酒だ!やった、やった!!……いや、でもやっぱどうしようかな……」
契約者「たまにならきっと問題ありませんよ。さあ、乾杯!!」
でびる様「契約者、お前も悪魔になっちまったもんだね、かんぷぁ~~~~~い!」

こうして公開日祝い配信ははじまりました。
でも、次の日のアーカイブはなかったようです。

新・創作落語「でび浜」でした。
ではな~。

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