でびでび・でびる様とイカれたメンバー
氷川紗夜曰く 「『仲間』ではただ行動を同じくする集団のことであり、自分たちはそうした『仲間』という安い言葉で語られる存在ではない」*という。 元の文章が少し長いため、意訳したが概ね以上のとおりである。 でびでび・でびる様は「愛なんて存在しないよ。ただひとつ確かなのは僕への崇拝だけだ」という。 契約を結ぶ者として、言葉を合わせなければならない。 でびでび・でびる様へ向ける感情はなんなのだろうか。 もちろん、崇拝だと思っているが、これは本当に崇拝なのだろうか。 解釈しづらいのは、感情というものはグラデーションになっている気がするからだ。 でびでび・でびる様への崇拝の念もあれば尊敬もあり、傾倒もあり、興味もある。 私の中の好意がないまぜになっている。 私は真にこの感情に名前をつけることはないだろう。 人が見ていなくても 風景はあるものだろうか 誰も憶えていない 誰も気づかなかった その一日 どの一日 誰も計らない時間 太陽が沈みかけ 水がまた染まる 誰もみていない 光が勝手にあふれているだけ ―――――池澤夏樹「ローラ・ビーチ」 ClavisがアマガミSSテレビを製作したときに引用したものだが、 いつかどこかで使うことを憧れていた。 よい機会だから使ってみただけだ。 誰も気づかなかった風景をここにとどめておこう。 でびでび・でびる様が契約者からの好意を「崇拝」と表現するならば、やはりこれは崇拝以外の何かになりようがなさそうだ。 でびでび・でびる様と契約者は、そういう契約を結んだのだから。 *元の文章は宇田川あこ「ステージ」のエピソード「衣装について」か、コミカライズ「バンドリ!ガールズバンドパーティRoselia Stage」2巻を参照。